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FIRE計画でよくある5つの失敗|知らないと数年遠回りする落とし穴

FIRE計画で多くの人が陥る5つの失敗パターンとその対策を解説。生活費の甘い見積もり、インフレの無視、暴落パニックなど、事前に知っておくべき注意点。

失敗1: 生活費を甘く見積もる

FIRE計画で最も多い失敗は年間生活費の過小見積もりです。「月20万円あれば十分」と計画して、実際には全然足りないケースが後を絶ちません。

よくある見落とし項目
- 社会保険料: 会社を辞めると国民健康保険+国民年金で月3〜6万円が自己負担に。年間36〜72万円は大きな額です
- 住民税: 退職翌年に前年の所得に基づく住民税の請求が来る(数十万円になることも)
- 家電・家具の買い替え: エアコン、冷蔵庫、洗濯機など大型家電は10年サイクルで更新が必要。年平均10〜20万円
- 冠婚葬祭: 年5〜10万円は発生する
- 医療費の増加: 40代以降は年間医療費が徐々に増加

対策: 現在の支出を最低6ヶ月間トラッキングし、年間支出に1〜2割の余裕(バッファー)を加えた数字をFIRE計算に使いましょう。当シミュレーターでは社会保険料を自動加算しているので、より現実的な計算ができます。

失敗2: インフレを考慮しない

「7,500万円貯まればFIRE達成」と固定的に考えるのは危険です。インフレは資産の実質的な価値を毎年削り取ります

日本は長年デフレでしたが、2022年以降は2〜4%のインフレが続いています。仮に年2%のインフレが続くと:
- 今の300万円の生活費は、10年後には実質約366万円
- 20年後には約446万円
- 30年後には約543万円

つまり、SWR4%で計算した7,500万円では、20年後には生活費を賄いきれなくなる可能性があるのです。

対策
- FIREナンバーの計算にインフレ率2%を織り込む(当シミュレーターではデフォルトで設定済み)
- 実質利回り(名目利回り − インフレ率)で考える。名目4%でインフレ2%なら実質利回りは約2%
- FIRE後も資産の一部を株式で運用し、インフレに追随する成長を確保する
- 定期的に(年1回)生活費を見直し、FIRe計画を更新する

失敗3: 暴落時にパニック売りする

長期投資において最大の敵は市場の暴落ではなく、暴落時の自分の感情です。

FIRE資産が5,000万円あった人がリーマンショック級の暴落(-50%)に遭うと、資産は一気に2,500万円に。この恐怖に耐えきれず全額売却してしまうと、その後の回復局面で資産を取り戻せません。

実際によくあるパターン
1. 暴落で20〜30%下がる → 不安になるが保持
2. さらに10〜20%下がる → 「もっと下がるかも」と恐怖で売却
3. 数ヶ月後に市場が回復 → 「また下がるかも」と買い戻せない
4. さらに上昇 → 高値で買い戻し、結局大損

対策
- 投資方針書を事前に作成: 「S&P500が30%下落しても売らない」と紙に書いておく
- 生活防衛資金を確保: 1〜2年分の生活費を現金で持っておけば、暴落時に株を売る必要がない
- 自動積立を止めない: 暴落時こそ安く買えるチャンス
- ニュースを見すぎない: 恐怖を煽る報道から距離を取る

失敗4: FIRE後の社会保険を想定外にする

会社員時代は給与から天引きされていた社会保険料が、FIRE後には想像以上の負担になります。これを計画に入れていなかったという失敗は非常に多いです。

会社員時代 vs FIRE後の社会保険料比較
(年収500万円・独身の場合)
- 会社員: 健康保険+厚生年金 約月4万円(自己負担分。会社が同額負担)
- FIRE後: 国民健康保険 約月2〜4万円+国民年金 約月1.7万円 = 月3.7〜5.7万円

一見同程度に見えますが、会社員時代は会社が半額負担していたことを忘れてはいけません。また、国民健康保険料は前年の所得に基づくため、退職初年度は高額になる可能性があります。

対策
- FIRE計画に月5万円程度の社会保険料を必ず計上する
- 退職初年度の国保料は「任意継続被保険者制度」(退職後2年間、会社の保険を継続)と比較して安い方を選ぶ
- 配偶者がいる場合、片方が会社員として働き続ければ扶養に入れる(年収130万円未満)
- 国民年金は付加年金(月400円)を追加すると、2年で元が取れる非常にお得な制度

失敗5: メンタル面の準備をしない

意外と見落とされるのがFIRE後の精神面の問題です。経済的に自由になったのに、幸福感が得られないという声は少なくありません。

よくある精神的な問題
- アイデンティティの喪失: 「自分は何者か」を仕事で定義していた人ほど、退職後に空虚感を感じる
- 社会的孤立: 同僚や取引先との日常的な交流がなくなり、孤独を感じる
- 目標喪失: FIRE達成という大きな目標がなくなり、燃え尽き症候群に
- 罪悪感: 周囲が働いているのに自分だけ働いていないことへの後ろめたさ

対策
- FIRE前から仕事以外のコミュニティに参加しておく(趣味のサークル、ボランティア等)
- FIRE後の生活を具体的にイメージする: 1日のスケジュール、週間の活動を書き出す
- 完全リタイアではなくサイドFIREから始め、段階的に仕事を減らす
- 「FIREがゴール」ではなく「FIREはスタート」という意識を持つ。FIREは「何かから逃げる」ではなく「何かに向かう」ための手段

これらの失敗を事前に知っておくだけで、FIRE計画の精度と成功確率は大幅に上がります。

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免責事項・前提条件

  • 本シミュレーションは概算であり、投資助言・税務助言ではありません。
  • 実際の投資成果や税負担は市場環境・個人の状況により大きく異なります。
  • 生活費は総務省家計調査等を参考にした簡易係数であり、実際の生活費とは乖離する場合があります。
  • 税金・社会保険料は簡易計算です。正確な試算はFPにご相談ください。
  • 投資判断はご自身の責任で行ってください。