貯蓄率がFIRE達成年を決める|年収より重要な指標とは
FIRE達成スピードを最も左右するのは年収ではなく貯蓄率。貯蓄率別の達成年シミュレーションと、貯蓄率を上げる具体的な方法を解説。
なぜ年収より貯蓄率が重要なのか
直感的には「年収が高いほどFIREに近い」と思いがちですが、実際には貯蓄率がFIRE達成スピードを決定的に左右します。
その理由は、貯蓄率が2つの効果を同時に持つからです:
1. 投資原資が増える: 貯蓄率が高い=投資に回せる額が大きい
2. 必要資産が減る: 貯蓄率が高い=生活費が少ない=FIREナンバーが小さい
年収1,000万円で貯蓄率10%の人より、年収500万円で貯蓄率50%の人の方が圧倒的にFIREに近いのです。
具体例
- 年収1,000万円・貯蓄率10%: 年間投資100万円、生活費900万円、FIREナンバー2.25億円 → 達成困難
- 年収500万円・貯蓄率50%: 年間投資250万円、生活費250万円、FIREナンバー6,250万円 → 約17年で達成
貯蓄率別FIRE達成年数
利回り4%で計算した、貯蓄率別のFIRE達成年数の目安です(資産ゼロスタート)。
| 貯蓄率 | 達成年数 | 30歳開始なら |
|---|---|---|
| 10% | 51年 | 81歳(実質不可能) |
| 20% | 37年 | 67歳 |
| 30% | 28年 | 58歳 |
| 40% | 22年 | 52歳 |
| 50% | 17年 | 47歳 |
| 60% | 12.5年 | 42.5歳 |
| 70% | 8.5年 | 38.5歳 |
| 80% | 5.5年 | 35.5歳 |
貯蓄率50%が一つの大きな壁です。ここを超えると、FIRE達成が「夢」から「現実的な計画」に変わります。
注目すべきは、貯蓄率を10%上げるごとに達成年数が5〜8年短縮されること。小さな改善の積み重ねが大きな差を生みます。
貯蓄率を上げる具体的な方法
貯蓄率を上げるには「収入を増やす」か「支出を減らす」かの2択です。即効性があるのは支出削減です。
固定費の見直し(月2〜5万円削減可能)
- スマホを格安SIMに: 月5,000〜8,000円の削減
- 保険の見直し: 独身なら生命保険は不要、医療保険も高額療養費制度で十分
- サブスク整理: 使っていないサービスを解約
- 電気・ガスの乗り換え: 年間1〜2万円の削減
- 家賃交渉 or 引っ越し: 月1〜2万円安い物件へ
変動費の最適化(月1〜3万円削減可能)
- 自炊の頻度を上げる
- コンビニ使用を減らす
- 「なんとなく」の外食・飲み会を半減
- ふるさと納税で食費を節約
収入アップ(中期的に月3〜10万円)
- 転職で年収50〜100万円アップ
- 副業で月3〜5万円(スキル系がおすすめ)
- 昇進・昇給分を生活費に充てない
貯蓄率の落とし穴
貯蓄率を上げることは重要ですが、行き過ぎた節約は逆効果です。
避けるべきパターン
- 健康を犠牲にする節約(食費を極端に削る、冷暖房を我慢)
- 人間関係を犠牲にする節約(すべての交際を断る)
- 時間を犠牲にする節約(1円のために1時間かける)
- 楽しみをゼロにする(燃え尽きてリバウンドする)
持続可能な貯蓄率は、その人のライフスタイルや価値観によって異なります。
おすすめは段階的なアプローチです:
1. まず現在の貯蓄率を把握する
2. 3ヶ月ごとに5%ずつ上げる
3. ストレスを感じたらそこで安定させる
4. 収入が増えたら、増えた分だけ貯蓄率を上げる
このシミュレーターで「月の積立額」を変えて試してみてください。積立額+1万円がFIRE達成年にどれだけ影響するか、感度分析で確認できます。